そんなお悩みをお持ちの理事さん、住民の皆さん、こんにちは! マンション管理士の高田です。
マンションの管理について勉強し始めると、必ず出てくるのが「区分所有法(くぶんしょゆうほう)」と「標準管理規約(ひょうじゅんかんりきやく)」という2つの言葉。
漢字ばかりで難しそうに見えますが、実はこの2つの違いを知っておくだけで、マンション管理の景色がガラッと変わって見えます。
今日は、この「マンション管理の2大ルール」について、専門用語を使わずに分かりやすく解説します!
1. そもそも、なぜ2つもルールがあるの?
結論から言うと、この2つは「役割」と「強さ」が違います。
イメージしやすいように、「国」と「学校」の関係で例えてみましょう。
区分所有法 = 日本国憲法や法律(国民全員が絶対守るべきルール)
標準管理規約 = 学校の校則の「お手本」(それぞれの学校に合わせて作っていいルール)
なんとなくイメージできましたか? では、もう少し詳しく見ていきましょう。
2. 絶対に変えられない「マンションの憲法」=区分所有法
まず「建物の区分所有等に関する法律(通称:区分所有法)」です。 これは国会で決められた法律です。
日本のすべてのマンションに、有無を言わさず適用されます。 「うちは小さなマンションだから関係ない」は通用しません。
ここがポイント!
絶対的なパワーがある: たとえ住民全員が「NO」と言っても、法律で「ダメ」と決まっていることは覆せません。
最低限のルール: 「ここからここまでがあなたの部屋」「ここはみんなの場所」「多数決はこうやる」といった、マンション生活の土台を決めています。
3. 自分たちで決めるための「お手本」=標準管理規約
次に「マンション標準管理規約」です。 これは国土交通省という国の役所が、「多くのマンションは、こんなルールにするとうまくいきますよ」と作ってくれたガイドライン(ひな形)です。
あくまで「参考書」や「お手本」なので、これ自体に法律のような強制力はありません。
ここがポイント!
カスタマイズOK: そのまま使ってもいいし、自分たちのマンションに合わせて修正してもOKです。
実用的: 「理事会の進め方」や「駐車場の使い方」など、日々の生活で本当に必要な細かいルールが書かれています。
自分たちで決めて初めて効力を持つ: 総会で「これを自分たちの規約にしよう!」と決議して初めて、そのマンションのルールとして機能します。(くどいようですが、標準管理規約は法律だと勘違いしている人がとても多いです!)
4. どっちが優先されるの?ルールの優先順位
マンションのルールには、明確な「上下関係(ヒエラルキー)」があります。 下のルールは、上のルールに逆らうことはできません。
【最強】 区分所有法(強行規定があります)
絶対です。これに違反する規約を作っても無効になります。
【第2位】 管理規約
法律が認める範囲内で、標準管理規約を参考に自分たちで作ったルールです。
【第3位】 使用細則
規約の下にある、より細かいルール(ペットの飼い方、ゴミ出しルールなど)です。
5. なぜ「標準管理規約」に合わせるのが良いの?
「お手本なら、無視して自分たちで独自のルールを作ってもいいんじゃない?」 と思うかもしれません。
でも、私たちマンション管理士は、「基本的には標準管理規約をベースにする」ことを強くおすすめしています。理由は3つあります。
法律違反を防げる: 標準管理規約は、法律の改正に合わせてプロが内容を更新しています。これを使えば、知らず知らずのうちに法律違反になるリスクを減らせます。
公平だから: 特定の人だけが得をするような偏ったルールになりにくいよう、バランスよく作られています。
裁判でも重視される: もしトラブルになって裁判になったとき、裁判官は「標準管理規約」を「世の中の一般的な基準」として参考にすることが多いです。
6. まとめ:自分たちのマンションに合った「最高のルール」を作ろう
区分所有法は、変えられない「土台」。
標準管理規約は、自分たちで味付けできる「レシピ」。
マンション管理規約の改定は、この「レシピ」を参考にしながら、「自分たちのマンションにはどんな味付け(ルール)が必要か?」を考える作業です。
「うちは駐車場がないから、駐車場の条文は削ろう」 「うちはペット可にしたいから、ペットのルールを詳しく書こう」
法律という土台の上で、自分たちの暮らしにフィットしたルールを作り上げていく。それが、快適なマンションライフへの第一歩です!
「うちの規約、今のままで大丈夫かな?」と気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。
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「管理組合の運営がよくわからない」「自分のマンションの資産価値が不安だ」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの資産を、法務と実務の両面からバックアップいたします。
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