2025年12月10日水曜日

マンション管理の「法律」と「規約」って何が違うの?スッキリ解説!

 

「今年からマンションの理事になっちゃった...」 「管理規約の見直しって話が出てるけど、難しくてよく分からない...」

そんなお悩みをお持ちの理事さん、住民の皆さん、こんにちは! マンション管理士の高田です。

マンションの管理について勉強し始めると、必ず出てくるのが「区分所有法(くぶんしょゆうほう)」「標準管理規約(ひょうじゅんかんりきやく)」という2つの言葉。

漢字ばかりで難しそうに見えますが、実はこの2つの違いを知っておくだけで、マンション管理の景色がガラッと変わって見えます。

今日は、この「マンション管理の2大ルール」について、専門用語を使わずに分かりやすく解説します!

1. そもそも、なぜ2つもルールがあるの?

結論から言うと、この2つは「役割」と「強さ」が違います。

イメージしやすいように、「国」「学校」の関係で例えてみましょう。

  • 区分所有法 = 日本国憲法や法律(国民全員が絶対守るべきルール)

  • 標準管理規約 = 学校の校則の「お手本」(それぞれの学校に合わせて作っていいルール)

なんとなくイメージできましたか? では、もう少し詳しく見ていきましょう。

2. 絶対に変えられない「マンションの憲法」=区分所有法

まず「建物の区分所有等に関する法律(通称:区分所有法)」です。 これは国会で決められた法律です。

日本のすべてのマンションに、有無を言わさず適用されます。 「うちは小さなマンションだから関係ない」は通用しません。

ここがポイント!

  • 絶対的なパワーがある: たとえ住民全員が「NO」と言っても、法律で「ダメ」と決まっていることは覆せません。

  • 最低限のルール: 「ここからここまでがあなたの部屋」「ここはみんなの場所」「多数決はこうやる」といった、マンション生活の土台を決めています。

3. 自分たちで決めるための「お手本」=標準管理規約

次に「マンション標準管理規約」です。 これは国土交通省という国の役所が、「多くのマンションは、こんなルールにするとうまくいきますよ」と作ってくれたガイドライン(ひな形)です。

あくまで「参考書」や「お手本」なので、これ自体に法律のような強制力はありません。

ここがポイント!

  • カスタマイズOK: そのまま使ってもいいし、自分たちのマンションに合わせて修正してもOKです。

  • 実用的: 「理事会の進め方」や「駐車場の使い方」など、日々の生活で本当に必要な細かいルールが書かれています。

  • 自分たちで決めて初めて効力を持つ: 総会で「これを自分たちの規約にしよう!」と決議して初めて、そのマンションのルールとして機能します。(くどいようですが、標準管理規約は法律だと勘違いしている人がとても多いです!)

4. どっちが優先されるの?ルールの優先順位

マンションのルールには、明確な「上下関係(ヒエラルキー)」があります。 下のルールは、上のルールに逆らうことはできません。

  1. 【最強】 区分所有法(強行規定があります)

    • 絶対です。これに違反する規約を作っても無効になります。

  2. 【第2位】 管理規約

    • 法律が認める範囲内で、標準管理規約を参考に自分たちで作ったルールです。

  3. 【第3位】 使用細則

    • 規約の下にある、より細かいルール(ペットの飼い方、ゴミ出しルールなど)です。

5. なぜ「標準管理規約」に合わせるのが良いの?

「お手本なら、無視して自分たちで独自のルールを作ってもいいんじゃない?」 と思うかもしれません。

でも、私たちマンション管理士は、「基本的には標準管理規約をベースにする」ことを強くおすすめしています。理由は3つあります。

  1. 法律違反を防げる: 標準管理規約は、法律の改正に合わせてプロが内容を更新しています。これを使えば、知らず知らずのうちに法律違反になるリスクを減らせます。

  2. 公平だから: 特定の人だけが得をするような偏ったルールになりにくいよう、バランスよく作られています。

  3. 裁判でも重視される: もしトラブルになって裁判になったとき、裁判官は「標準管理規約」を「世の中の一般的な基準」として参考にすることが多いです。

6. まとめ:自分たちのマンションに合った「最高のルール」を作ろう

  • 区分所有法は、変えられない「土台」。

  • 標準管理規約は、自分たちで味付けできる「レシピ」。

マンション管理規約の改定は、この「レシピ」を参考にしながら、「自分たちのマンションにはどんな味付け(ルール)が必要か?」を考える作業です。

「うちは駐車場がないから、駐車場の条文は削ろう」 「うちはペット可にしたいから、ペットのルールを詳しく書こう」

法律という土台の上で、自分たちの暮らしにフィットしたルールを作り上げていく。それが、快適なマンションライフへの第一歩です!

「うちの規約、今のままで大丈夫かな?」と気になった方は、ぜひ一度ご相談ください。




------

「管理組合の運営がよくわからない」「自分のマンションの資産価値が不安だ」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

高田マンション管理士事務所

あなたの資産を、法務と実務の両面からバックアップいたします。

0 件のコメント:

コメントを投稿

【令和7年改正】マンションの「特別決議」が激変!出席者ベースで決まる新ルールを解説

  マンションの管理規約を変えたり、大規模なバリアフリー工事をしたりする際、これまでは「全オーナーの4分の3以上の賛成」が必要でした。しかし、令和7年の標準管理規約改正により、このルールが 「出席者の4分の3(または3分の2)」 へと大きく変わります。 なぜルールが変わったのか、...