「くじ引きや輪番で、マンション管理組合の『監事(かんじ)』になってしまった…」 「理事長や会計担当ならなんとなく分かるけど、監事って具体的に何をするの?」
総会で新役員に選任された方の中には、このような不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 「名前だけのお飾りでしょ?」と思われがちですが、実は監事はマンションの健全な運営を守るための非常に重要なポジションです。
今回は、「監事は何をすればいいのか?」という疑問について、その役割と権限を分かりやすく解説します。
1. 監事の役割を一言で言うと?
監事の役割を一言で表現すると、「理事会がちゃんと仕事をしているかチェックする係(お目付け役)」です。
通常、管理組合の日常業務(設備の点検手配、広報、予算案の作成など)を行うのは「理事会(理事長や理事たち)」です。しかし、理事たちが勝手なことをしたり、仕事をサボったり、万が一不正を働いたりしては大変です。
そこで、内部的な「自主的監督機関」として設置されるのが監事です。理事会が組合員の代表として誠実に業務を行っているかをチェックすることが最大の使命です。
2. 具体的な仕事内容は?(3つの柱)
監事がやるべき仕事は、大きく分けて以下の3つです。
① 業務監査(仕事のチェック) 理事会が、管理規約や総会の決議に従って正しく業務を行っているかを確認します。
理事会が定期的に開催されているか?
決定事項がきちんと実行されているか? などをチェックします。
② 会計監査(お金のチェック) 管理組合の財産状況を監査します。
通帳の残高と帳簿が合っているか?
不明な出金はないか?
領収書は整理されているか? などを確認します。通常は決算期に行われますが、期中にチェックしても構いません。
③ 総会での報告 上記の「業務」と「会計」の監査結果を、年に1回の定期総会で組合員(住民)に対して報告します。 総会の最後に「監査の結果、相違ないものと認めます」と報告するシーンを見たことがあるかもしれません。あれが監事の重要な仕事の締めくくりです。
3. 監事だけに許された「強力な権限」
監事には、その重い責任を果たすために強力な権限が与えられています。
理事会への出席と意見陳述 監事は理事会のメンバーではありませんが、理事会に出席して意見を述べることができます。 ※ただし、理事会の「決議(投票)」には参加できません。あくまで客観的にチェックする立場だからです。
臨時総会の招集権(伝家の宝刀!) もし、理事会のお金の使い方や業務執行に「不正」があると認めた場合、監事はそれを報告するために「臨時総会」を自ら招集することができます。 これは、理事会自体が機能不全に陥った際にブレーキをかけるための、非常に強い権限です。
4. 監事が守るべきルール
監事は理事会を監査する立場であるため、「独立性」が求められます。 そのため、監事は理事長や理事を兼任することはできません。 「人が足りないから理事も手伝ってよ」と言われても、監査する人が実行部隊を兼ねてしまってはチェック機能が働かなくなるため、これは法律(区分所有法)でも明確に禁止されています。
まとめ:監事は「マンションのガードマン」
監事の仕事は、普段は目立たないかもしれませんが、いざという時に組合員の資産を守る「最後の砦」です。
理事会の業務と会計をチェックする
理事会に出席して意見を言う
総会で監査結果を報告する
それでも不安な時は、私などマンション管理士を外部監事にすることを検討してください。特に、管理会社管理者方式を導入している管理組合の監事は、もっと重責を担うことになるので外部監事の導入は大変有効です。
------
「管理組合の運営がよくわからない」「自分のマンションの資産価値が不安だ」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの資産を、法務と実務の両面からバックアップいたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿