マンション管理の「なり手不足」は、今や多くの管理組合が直面している深刻な課題です。
こうした背景を受け、令和7年(2025年)の改正を含む「マンション標準管理規約」では、役員の資格やルールが大幅に見直されました。今回は、スムーズな組合運営のために知っておきたい「役員の選任・出席・欠格事由」の3つの重要ポイントをわかりやすく解説します。
1. 誰が役員になれる?(第35条関係:選任と資格)
これまでは「そのマンションに住んでいる区分所有者」が役員になるのが一般的でしたが、改正によってその枠組みがより柔軟になりました。
外部専門家の活用が可能に
組合員(オーナー)だけでなく、マンション管理士などの外部専門家を役員として迎え入れることが可能であると明記されました。「なりすまし」防止の本人確認
管理組合の大切な財産を預かる役員だからこそ、就任時には顔写真付き身分証明書等による本人確認を行うことが推奨されています。居住要件の緩和
「現に住んでいること」という条件を外し、賃貸に出しているオーナーでも役員になれるよう規約で定めることができます。
2. 忙しくても大丈夫?(第53条関係:代理出席とオンライン)
「仕事や介護で理事会に出られない」という声に応えるため、出席方法のルールも現代的にアップデートされています。
家族による「代理出席」の容認
原則は本人の出席ですが、あらかじめ規約に定めておくことで、配偶者や親族(一親等)などを「職務代行者」として出席させることが可能になりました。
ポイント: スムーズな運営のためには、あらかじめ総会などで「いざという時の代行者」を承認しておくのが望ましいとされています。
ITの活用(WEB会議・書面決議)
わざわざ集まらなくても、ZOOMなどのWEB会議システムを使った理事会開催や、メール等の電磁的方法による議決権行使も認められています。これにより、役員の心理的・時間的ハードルが大きく下がりました。
3. 役員になれない人はどんな人?(第36条の2:欠格条項)
令和7年の改正では、役員としての適正を確保するため、会社法を参考に「役員の欠格事由(なれない条件)」が明確に定められました。
以下のいずれかに該当する人は、役員になることができません。
※外部の専門家を起用する場合は、さらに「マンション管理士の登録取消処分」や「銀行取引停止処分」など、より厳しいチェック項目を設けることが想定されています。
まとめ:これからの管理組合に求められること
今回の改正のキーワードは「柔軟性」と「適正化」です。
門戸を広げる: 外部専門家や家族の力を借りて、担い手不足を解消する。
ルールを固める: 本人確認や欠格条項を整備し、トラブルを未然に防ぐ。
あなたのマンションでも、今の規約が「今の時代」に合っているか、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
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